財界さっぽろ連載記事第1回

投稿日:

整形外科と新型コロナの世界

第1回

「新型コロナとビタミンD」

 整形外科クリニックは入院設備をもたずに治療する施設です。クリニックに来院する人は「手術以外の方法で何とかならないか」と相談されるケースが多く、おこなう保存治療は薬、注射、リハビリなどの運動や機械を使った鎮痛処置に代表されます。

 整形外科の疾患はがんなどと異なり、治療しないと死などの重篤な結果になるものは少ないのですが、放置すると生活の不自由が生じるものが多いです。それを取り除くのが整形外科医の仕事といえます。次回以降は保存治療についての新しい知見を添えて解説したいと思います。

 今回は、新型コロナウイルスに対して整形外科的に考えてみました。不明なことの多かった病気ですが世界中でデータが集まってきています。しかし、残念ながら現段階で特効薬と言える薬は見つかっていません。

 このウイルスは感染しても症状が出ず、自己免疫で治癒する例が多いことが判明しています。ということは免疫を強くすることにより、感染しても自分の力で治すことができるはずです。そのためには規則正しい生活や運動、十分な睡眠、精神の安定が重要です。免疫細胞は腸管に多く存在し、腸内環境の改善も必要です。

 あまり知られていませんが骨を増強するビタミンDが免疫の調節に重要な働きをしています。

 ビタミンDは薬やサプリメントとしても容易に採取でき、整形外科では骨粗鬆症の治療薬として一般的に処方されている薬です。使用率の高さが日本の死亡率の低さに関与している可能性があるのではないかと考えてしまいます。山中伸弥先生の言われているファクターXの候補としてどうでしょう?

 いずれにしても健康で元気に生活できるようにすることで、整形外科も新型コロナウイルスの治療に貢献できると信じています。大きな声で笑うことで免疫は増強されます。みんなで笑い合える幸せな生活を取り戻しましょう。