2020年は皆さん大変な一年でした。今年は少しでも状況が改善されることを切に願います。
ごうだ整形外科では2月から感染対策の強化を行いました。感染拡大の当初、近畿の通所リハビリ施設にて感染拡大があり、その影響でリハビリが必要な方も通院ができずらい状況となりました。また診療所でも感染患者が受診しただけで病院閉鎖と全館消毒処理が必要であり、風況により受診が抑制されるという悲惨なことが多発しました。現在ではどの施設でも外来患者からクラスター発生したという報告はなく、感染患者が受診しても対策を行っていれば濃厚接触にはならないことが判明しています。
今回のパンデミックで私が一番に感じたことは、他者を許すことができない不寛容な世界に日本がなってしまったことです。感染した人は被害者であるにもかかわらず、その人が悪いという風潮、大手マスコミの集中した個人攻撃、向けられた刃はすぐに自分に向けられます。情報を発信する側が個人の責任追及を恐れて正しい情報を発信できない状況、自粛中には自粛警察などという言葉が生まれ、公園の遊具には使用禁止の黄色いテープが張られていました。その光景を思い出した時、胸に針が刺さります。8万人が死亡すると告げた専門家もいます。マスクを全家庭に配った宰相もいました。正解非正解は別にしてそこには、できることをしたいという善意があったと思います。誰も経験したことのない状況です。間違いをおかすことは当たり前です。そこから正解に向かっていくことが大事なことであり、間違いを声高々に非難しても得られることはありません。
整形外科の外来には難しい状態の患者さまが時々受診します。いろいろ検査しても原因が解明できず、薬も効かない。手術後も症状がとれない。その為、心も徐々に病んでいく。負のスパイラルにはまり、どんどん悪化していきます。その時何かちょっとした言葉や治療で悪い方向を向いたベクトルを変えることができれば、症状が徐々に快方に向かうことがあります。今、私たちは悪い方向にどんどん加速をつけて突き進んでいます。しかし、ほんの小さなきっかけで向いている方向を、未来を変えることができると思います。それは科学技術の進歩やワクチンの開発だけではなく人の、私たちの意識、心の問題ではないでしょうか。今年も私は自分にできることを誠実に実行していこうと思います。
医療法人社団GOZENは4月に札幌市北7条西24丁目に新しい診療所を開院します。それに伴い医師やスタッフの移動が発生します。新しい人材や新しい医療器械が導入されます。岩見沢で得た知見を札幌に広げていきたいと考えています。
笑顔を取り戻し、幸せな家庭を取り戻せるようにスタッフ一同努力を続けることを改めてお約束し新年のご挨拶といたします。
令和3年1月
医療法人社団GOZEN
理事長 合田猛俊